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【ハートの全部で!】

どうも、SS担当タイヤキです。
ようやく書きたかったシンフォギアのSSが書けましたぁ!!
ひびみく! ひびみく!! (ダマレ

「なのは」、「プリキュア」、「ラブライブ」、「シンフォギア」と、
個人的に百合ネタを書きたい作品は一通り書けた気がします。

あとはそれぞれの作品の練度を上げていきたいところです!

今回はとりあえず勢いのままに書き上げて、勢いのままにアップしているので、若干不安が……・(笑)
でも、上げる! 上げるったら上げる!!

という事で、以下からどうぞ(※百合注意)
----------------------------------------------------
【ハートの全部で!】
 
「────Balwisyall nescell gungnir tron」
 
 少女たちは、今日も血を吐きながら歌っている……。
 
 ────フロンティア事変から三年。
 その事件でノイズを操る事ができるソロモンの杖が消失し、ノイズの出現確率は格段に下がった。それでも、自然災害であるノイズそのものが消え去ったわけではなく、今日も二課は、突如出現したノイズの撃退に勤しんでいる。
 
     ◇
 
 
「はぁぁ!!」
 
 激しい咆哮から繰り出された響の拳は、正面に群がるノイズ達を一瞬で炭屑に変えていく。
 しかし、感情を持ち合わせていないノイズ達は、目の前で仲間が消されても、怯む様子はなく、無心に響に襲い掛かってくる。
 
「やっ! はっ! ほっ!」
 
 響はノイズの体当たりを、その拳で、脚でバシバシと叩き落とす勢いで迎え撃つ。その間も、ずっと響の纏うガングニールのシンフォギアからBGMが流れている。
 二課のメンバーはそんな響の様子をモニター越しに見ている。それに紛れて、響の親友である小日向未来も同じようにモニターを見つめていた。二課のメンバーではないので、周りのメンバーと異なり、可愛らしい私服に身を包んでいる。
 
「翼とクリスはまだか?」
 
「あと10分で現場に到着します!」
 
「よし、響君! それまで何とか耐えてくれ!!」
 
『はい! 了解です、師匠!』
 
 咆哮にも似た弦十郎の言葉を、響はさらに大きな声で返す。
 響の言葉を聞いて、弦十郎の隣に立っている未来は、両手を胸の前でギュッと固く結ぶ。
 
 (響────────)
 
 そんな未来の願いなど、全く気付いていない響は、いつものように目の前のノイズ達を蹴散らしていく。そして、いつものように最後には最高の笑顔を向けるのだ、「ただいま」と言って。
 それでもやはり、響のことが心配な未来は、毎回ここへ来ては、響の無事を願う。
 
「Imyuteus amenohabakiri tron」
 
「Killter Ichaival tron」
 
「翼さん! クリスちゃん!」
 
 ヘリから飛び降りた二人は、お互いのシンフォギアを纏いながら、響を挟むように降り立った。待望の仲間の登場に、響は嬉しそうに二人の名前を呼ぶ。
 
「すまない、立花。遅くなった」
 
「だぁ~~! だから、私の方が先輩なんだから、”ちゃん”はやめろって言ってんだろ!」
 
「え~、だってクリスちゃん可愛いんだもん♪」
 
「はぁ~!? わ、私が可愛いとか……そんなん、やめろよな……」
 
「え~、私はクリスちゃん、可愛いと思うけどな~、ね? 翼さん」
 
「うむ、確かに雪音は可愛いと思うぞ」
 
「ですよね~!」
 
「……………………」
 
 響だけでなく、翼からもからかわれ、クリスは顔を真っ赤にして俯いてしまう。
 
『よし、三人揃ったな!』
 
 そこへ、一足遅れて弦十郎からの通信が三人組へ入る。
 
『クリス君は空中のノイズを、翼と響君は地上のノイズを片付けてくれ」
 
「「「はい!!」」」
 
 弦十郎の指示に、三人は声を揃えて返事をすると、バッとノイズの群がっている方に顔を向ける。
 
「よし、行くぞ! 雪音! 立花!!」
 
「はい!」
「おう!」
 
 翼の号令で、三人はノイズの群れの中に飛び込んでいった────。
 
 
 
      ◆◇◆
 
「お疲れ様、響」
 
「うん、あ! ありがとう未来♪」
 
 そう言って、響は未来からホットコーヒーの入ったカップを受け取る。その時、見せる未来の表情は、とても穏やかで温かく、響はそんな彼女の表情を見るたびに、愛されていることを実感する。
 
「それにしても、クリスちゃんも翼さんも戻ってきて大丈夫だったんですか?」
 
「なに、私の方は、今日は初めから打ち合わの予定だけだったから、元々戻る予定だったんだ、だから気にすることはない」
 
「ふん、私の方も同じような理由さ!」
 
 響の心配そうな表情に二人はぷっと小さく笑うと、各々の事情を説明した。
 それを聞いて、安心したように響はホッと胸を撫で下ろした。今日は、翼はライブツアーのリハーサル、クリスは音大のコンクールのリハーサルだった。
 
 三年の月日は、響たちの日常生活を随分と変えていた。
 風鳴翼は、今や世界にその名を轟かせているトップアーティストで、世界中でライブを行っている。雪音クリスは、音大の選抜チームに選ばれており、毎月のようにコンクールに出場していた。響と未来は無事に高校を卒業し、今ではクリスと同じ音楽大学に通っている。
 
「それにしても、今日は随分と殊勝じゃねぇか」
 
「いや~、今回のノイズ程度なら私一人でも、何とか出来たんじゃないかと思うと、なんだか申し訳なくて……」
 
「それは違うぞ、響君」
 
「師匠……」
 
「何時、如何なる時も、100%なんて存在しない。だからこそ、リスクを抑えられるなら、可能な限り抑える必要がある、チームとしてな」
 
「そうだぞ! それに、戻ってきてノイズが居なかったら、それこそ私たちは何のために戻ってきたのか、分からなくなっちまうだろ?」
 
「そうだ、立花。そんな悲しいことを言わないでくれ」
 
「翼さん……クリスちゃん…………そうだよね、ごめん」
 
「……………………………………響」
 
 背筋が凍る程冷たい声に、響はすべての動きが止まる。そして壊れたロボットのようにギギギと首を回しながら、隣に座る未来の方を見る。
 そこには、雪も凍らせてしまえそうな程冷たい視線でこちらを見ている未来の姿があった。
 その瞳は、響の心臓を容易く鷲掴み、すべての熱を奪われてしまうのではないかと、錯覚してしまうほどの冷たさを持っていた。
 
「あ、あの……未来さん?」
 
 未来が怒っていることは分かるものの、その理由が分からない響は、すべての熱を奪われて震えている唇を懸命に動かして、掠れた声で未来に問いかける。
 しかし、その行為は火に油を注いだだけだった。
 響の言葉に、未来は顔を真っ赤にすると、大きく目を見開いて響の方を睨み付けると、「ふん!」と言ってそのまま走り去って行ってしまった。
 
「…………あー、追いかけねぇのか?」
 
 未来が逃げる様を、茫然と見送っていた響に対して、声をかけたのはクリスだった。
 
 
 
      ◇
 
「未来────待って、未来!!」
 
 陸上部を引退して随分と経つ未来だったが、依然その俊足は健在で、響は未来を捕まえるまでに15分以上かかった。
 
「未来、ちょっと待ってよ! どうしちゃったの?」
 
「離して! いいでしょ、別に私のことなんか!」
 
「良くないよ、未来……それが未来の事なら尚更、良くないよ!」
 
 響の力強い瞳と言葉に、未来はそれまで、必死に振りほどこうとしていた腕の力を抜く。
 
「ねぇ、未来……お願いだから、怒っている理由を教えてよ、じゃないと私、また未来を傷つけちゃう……」
 
 響の言葉に、はっとした未来は、しかしすぐに下を向いてしまう。
 
「………………響のバカ」
 
 ポツリと未来の口から洩れた言葉は小さすぎて、響は何を言ったのか分からず、「え?」と疑問の言葉を漏らす。すると未来は、ぐっと顔を上げてこちらを睨み付けてきた。
 その瞳には、ぽろぽろと涙が零れていて、響はぎょっとする。
 
「響は、危険だと分かってても、すぐ無茶しするし……さっきだって、一人でノイズを全部倒せたとか言って……それでもし次から二人が来てくれなくなったら、一番危ないのは響なんだよ!? なのに、どうしてそんな事しようとするの?」
 
「私は大丈夫だよ、だってほら”ルナアタックの英雄”ってやつだしね♪」
 
「バカ──────────!!!!」
 
 ビリビリと周りの建物のガラスが震える程の未来の大声に、響は未来の腕を掴んでいない方の手で片耳を塞いだ。
 
「響のバカ! そうやって無理して、私がどれだけ心配してるか──────────。」
 
 そこまで言って、未来は言葉を止めた。……その先の言葉は、響の存在を否定することにも繋がると言って、未来自身が決して口にしないと決めていた言葉だった。
 未来は、自分の失言に気付いて、今まで真っ赤だった顔が一瞬にして青ざめる。そして、瞳から零れる涙も、別の意味に変わって、とても悲しい色を帯びていた。
 
「ち、違うの、響……その、ごめんなさい………………」
 
 そう言って逃げようとする未来に、響は、
 
「未来!」
 
 一言、愛しい人の名前を呼ぶだけで繋ぎ止める。
 
「……未来、ごめん」
 
 響の素直な謝罪に、未来は慌てて振り返ると、
 
「ごめんなさい、響は悪くない……だから謝らないで!」
 
 響の良い面を失くして欲しくない一心で、謝罪の言葉を重ねる。
 その言葉を聞いて、響は少し悲しそうな表情のまま、そっと右手を未来の頬に添える。先ほどまで走っていたせいか、その頬は思ったより温かった。
 
「未来……いつも心配してくれてありがとう」
 
「響……」
 
「私は、こんなにも心配してくれている人が居るのに、それに気づけないなんて……」
 
「違うの、響……響はそのままでいいの、私が勝手にやってるだけだから…………」
 
 そう言う未来だが、その瞳から流れる涙は止まる様子もなく、流れ続けている。
 
「未来はさ、自分のせいで私が人助けしなくなるんじゃないかって思ってくれてたんだよね。未来のせいで私が変わってしまうんじゃないかって」
 
 未来は響の言葉に素直にこくりと頷く。その瞳は、涙に濡れていて、悲痛な表情は見ていてこちらも辛くなる。
 
「……大丈夫だよ、未来。私は、そんなに簡単に自分の意思を曲げたりしないから!」
 
 響は、しっかりと未来の瞳を見つめて、一言、一言に強い意志を込めて言葉を紡ぐ。
 未来は「でも、」と涙で掠れきった声を上げるが、それ以上は言葉にならないようで、結局下を向いてしまう。
 
「それに、私ね、未来にそんなに心配してもらってるって事が、凄く嬉しいんだよ!」
 
 だからこれからも一緒にいて欲しいな、と響が言う前に、未来が響の胸へ飛び込んできて、響は慌ててその細い体をキャッチする。
 
「ひびき……ひびきぃ~……」
 
 嗚咽交じりの彼女のくぐもった声が、響の胸から直接心臓に届いてくる。
 
「心配ばかりかけてごめんね、未来……いつもありがとう」
 
 響の言葉に、未来は堰が切れたように泣き始めてしまったが、響の胸に伝わる彼女の涙はとても温かくて優しかった。
 
 
(おわり)
 
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テーマ : 戦姫絶唱シンフォギアG
ジャンル : アニメ・コミック

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Author:タイヤキ
サークル「前に詰めて下さい」のページです。
『魔法少女リリカルなのは』と『プリキュア』ネタが多いです。

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こじょ :表紙・挿絵担当
てんぷら:ドット絵、その他

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