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【二人だけの帰り道】

皆さん、ごきげんよう~!

先週、ぎっくり腰になってしまい、まともに歩く事もできず苦労してました……(汗
皆さんはぎっくり腰には気を付けてくださいね←

まぁ、そんな状況でもひびみくSSを書くという……(笑
そういえば、ひびみくSSを書くために、シンフォギア見直してたのですが、
GXの終わり方って、続編を考慮した終わり方でしたね、今更気づきました(汗
来年のライブ辺りで続編情報出るかもですね!!劇場版とか!!!

そんなこんなで、シンフォギアからひびみくSSです。
BD3巻に付いているCDのひびみくテーマソングをイメージしながら書いてみました!

以下からどうぞ(※百合注意)
----------------------------------------------------
【二人だけの帰り道】

     ◇◆◇

 午後五時。
 すっかり下校するのが遅くなった響は慌てて靴を履くと校門へと走る。校門前でぼんやりと空を見上げている未来の姿を見つけて、響は大声で彼女の名前を呼んだ。大きく手を振ると、それに気付いた未来が笑顔で手を振りかえしてくれる。

「ごめん、未来! 待った?」

「ううん、そんなに待ってないから大丈夫だよ。……また人助け?」

 申し訳なさそうに両手を合わせる響に、未来の表情はいつもの優しい笑顔ままだ。授業が終わったのは一時間も前なのだから、おそらくそう短くはない時間待っていたに違いない。けれども、そんな様子をおくびにも出さず、「さ、帰りましょ♪」と笑顔で手を差し出してくる未来の優しさに響はぎゅっと胸が締め付けられた。
 響は、「うん」と応えると差し出された手を握って、いつものように未来の横を並んで歩き始める。いつもこうして帰っているのに、肩が触れる度に心がむず痒くなるのは、なぜかいつまで経っても変わらない。

「……で、今日はどんな人助けをしてきたの?」

 改めてそう訊ねる未来の柔らかい表情は、まるでお姉さんのよう。

「今日はね~、なんと、先生の手伝いをしてきたんだぁ~♪」

 だからだろうか、答える響の表情は自然と得意気なものに変わる。特に今日の笑顔が弾けているのは、いつも叱られている先生の手助けをしたからだろうか。

「へぇ~! あの先生でも困る事があるんだ~」

「そ~りゃそうだよ、未来♪ 人間誰しも苦手なことはあるんだよ!」

「……でも、それは授業中に寝てもいい言い訳にはならないからね!」

 痛い所を指摘され、響は身を縮めて「そ、そうですよね~……」と小さく呟く。未来は、頬を膨らませて、戒めるように繋いでいる手に力を入れてくる。今日の授業でもバッチリしっかり眠ってしまっていた響は何一つ反論できない。

「……で、先生は何で困ってたの?」

「ん? ……ああ、何か職員室に虫が出たとかで呼び出されたんだよね~」

「へ、へぇ~……む、虫…………」

「そうなのだよ! いや~、しかも職員室行ったらさ、先生達みんな悲鳴あげながら逃げ回っててさぁ~、あーいうのを阿鼻叫喚っていうのかなぁ~……未来?」

 夢中で話していた響だったが、未来のリアクションがない事に気付いて横を見る。未来は響の声が聞こえていない様子で、俯き加減に歩いていた。彼女の顔は血の気がなく青白くなっていて、響は目を見開く。
 未来の様子にしばらく目をぱちぱちしていた響だが、ふとあることに思い当たりしたり顔に変わる。以前、部屋の掃除をしている時に、窓からカナブンが入ってきたことがあった。その時の未来の慌てぶりといったら……今思い出しても吹き出してしまう。

「そっか~、未来も虫苦手だもんね~♪」

 ニヤニヤとした笑みを浮かべて未来の顔を覗きこむと、むっとした顔をされてしまった。

「べ、別に平気だもん!」

 そう強がってそっぽを向く未来を、響は嬉しそうに見つめる。普段からしっかりしているだけに、時々見せる未来の子供っぽい仕草はとても貴重なのだ。小さく膨らんだ頬と、艶のある黒髪からちらりと覗く耳が、ほんのり朱く染まっていて、とても可愛いらしい。
 繋いでいる手をちょっと強く握る。すると、耳の端がさらに紅く染まるのだから、こちらまで照れてしまいそうだ。

「えへへ、み~く~、機嫌直してよぉ~」

「響のばか」

「ごめんって、ちょっと調子乗り過ぎたよぉ~」

 すっかり機嫌を損ねた未来の膨らんだ頬が元通りに戻ったのは、響がさらに数分間謝り倒した後だった。

      ◇

「……今日何食べる?」

 いつも通うスーパーが見えてくると、おもむろに未来は訊ねてきて、顎に手を当て思案する。

「ん~……そうだなぁ~」

 一緒の寮で生活し始めた頃は、夕ご飯は当番制で作っていたはずなのに、最近はすっかり未来の担当になっていた。 その事に心苦しさを覚えていた響は、未来からの問いに考えるふりをして口ごもってしまう。

「響……そんなに気にしないで、好きなモノ言っていいよ?」

 そんな響の心情を見透かしたような未来の発言に、響は内心でドキリとする。見つめてくる優しい未来の眼差しが、響の無駄な気遣いを吹き飛ばしてくれた。

「みく~~~~!!」

 胸がいっぱいになった響は思わずガバリと隣を歩く未来を抱きしめる。頭で考えるよりも体が先に動いてしまう響らしい行動だが、人の往来が激しい夕方のスーパー前ということもあり、通行人のおばちゃん達の目に晒された未来は、恥ずかしさのあまり固まってしまう。
 
「ちょっ、響!?」

「うぇひひ、未来、ありがとう……大好き♪」

 そう言うと、未来がため息をするのが分かった。「もう、現金なんだから」そんな小言と共にそっと背中に手を回されて、響の顔はだらしなくにやけた。

「ほら、お店に入れないから、そろそろ離れて」

「はーい」

 未来に促され素直に従う。離れ際に見た未来の顔は真っ赤だったが、その事に触れるとまた機嫌を損ねてしまうかもしれないと、響は見なかった事にした。
 スーパーに入ると新鮮な野菜の匂いが胸いっぱいに広がり、響は一つ深呼吸をする。野菜の鮮度を保つためだろう、室内は少し肌寒く、繋いでいる手だけが妙に温かく感じた。




「……カート、使えばいいのに」

 キャベツや人参をカゴに入れながら、未来が呆れ顔で言う。一方の響はカゴを持っている手を持ち上げると、自慢げに力こぶを作って笑った。

「これも修行だよ、未来!」

「……はぁ、呆れた」

「それに、こっちのほうが未来とくっ付きやすいしね♪」

 そう言って、響は未来の方へ肩を寄せる。ぐいっと顔を接近させると、未来は驚いたように目を開いて、さっと頬が赤く染まる。そんなやりとりばかりやっているせいか、先程から響の頬は緩みっぱなしだ。「ば、ばか……!」と未来の焦る声が、響の心を:擽る。

「もう、ほらカゴ出して」

 照れながら未来は手にした野菜を響へ突き出す。それを受け取る形で、カゴを差し出すと、野菜が入っていく。肉コーナーへ行くと、未来の手にした物を見て響のテンションは一気に上がった。

「!! ……今日はハンバーグかな~?」

 響は期待を込めた声で質問する。響の出した今日の晩御飯のオーダーは”肉”、と大雑把なものだったので、響本人も何が作られるのか分かってはいない。

「ざんね~ん、今日はロールキャベツでーす」

「おおお!! それはそれで……」

 ロールキャベツと聞いて、響はじゅるりと涎を啜った。未来は響の態度に「ちょっと、汚い!」と叱る。
 ホクホクのお肉を柔らかくなるまで茹でて甘くなったキャベツが包むロールキャベツ。

ぐー……

 ロールキャベツの事を考えていたらお腹が鳴ってしまった。
 流石に恥ずかしくなって、笑ってごまかす響。一方の未来は苦笑いだ。

「もう響ったら……帰ったらすぐ作るからもうちょっと我慢してね♪」

「うん!」

 にかっと満面の笑顔を未来に向けると、未来も嬉しそうに笑う。響は未来と笑い合うこの瞬間が好きだ。不思議と心が暖かくなって、ここが自分の帰る場所なのだと強く感じることができるのだ。

――けれど、だからこそ…………離れたくない。
 
 スーパーからの帰り道。
 店から出た途端にぐーぐーと鳴り続ける響の腹の音を聞きながら、二人は仲良く家路を歩く。

「ロールキャベツ~♪ ロールキャベツ~♪ ぐるぐる巻かれたひき肉に~しゃきしゃきキャベツがおいしいな♪」
 
「なあに、その変な歌?」

「何って、ロールキャベツの歌だよ! 作詞作曲は、不肖私、立花響が担当しました~♪」

「もう、ほんと小っちゃい子供みたい」

 ぶんぶんと大きく手を振りながら、歌を歌う響。未来は、繋いでいる方の手を引っ張られる形で歩いている。どこまでも穏やかな笑顔が自分に向けられていることが無性に嬉しくて、響は増々大きく手を振る。

「いや~、未来の料理が日に日に美味しくなるから、毎日楽しみなんだよね~♪」

「うふふ、ありがとう響♪」

「ほんと、将来の旦那様が憎いよ~……ははは…………」

 言って、響の表情が曇った。
 最近、未来が隠れて料理の勉強をしていることを知った響には一抹の不安がある。今は寮で一緒に住んでいる二人だが、高校を卒業したらその先どうなってしまうのだろう。響はその先もずっと未来と一緒に歩いて行きたいという思いと、未来には自分の道を歩いて欲しいという思いの間で揺れ動いていた。

「……んもぅ! 自分で言ってて凹まないでよ」

 こつんと頭を叩かれて響は我に返る。

「それに前にも言ったけど、ずっと一緒に居るって約束したじゃない」

「う……うん、そうだよね」

 未来の言葉を聞きながらも、響の口からは乾いた笑いしか出てこない。そんな響を見ていた未来はおもむろに口を開くと、

「ねぇ、響。料理を美味しく作るために必ず必要なモノ……なんだか分かる?」

 と、唐突に聞いてくる。

「へ? なんだろう……お肉とか?」

 響は一瞬考えたが、全く想像もできず、質問を返すような形で答える。しかしその答えはあまりにも的外れだったようで、未来に盛大なため息をつかれてしまった。
 苦笑いで頭を掻いて誤魔化していた響は、顔を上げた未来の瞳に目を奪われた。未来の瞳は今まで見たことが無い程透き通っていて、沈みかけの夕日が差し込んでキラキラと輝いている。

「それはね、響…………愛情だよ♪」

「え?」

 未来はぱっと手を離してトントンとステップを踏むように響の前に出て歩き出した。一方の響は未来の言葉を理解できず、ポカンとしている。

「ほら、早く帰るよ」

 未来は振り返りもせず、後ろにいる響へ声をかけて、どんどん歩いて行く。

「え……ねぇ、未来、今のって……!」

 響は慌てて未来の後を追いかけた。必死な表情の響とは対照的に、未来の表情はどこか穏やかだ。先程の言葉の意味を知りたくて、響は何度も質問をするが、「さぁ?」とか「そんなこと言ったっけ?」などと、とぼけられてしまった。けれど、響は答えが聞けずモヤモヤした思いを抱きつつも、未来の嬉しそうな表情にひどく安心した。

ぐー……

 緊張感なく響の腹からは尚も音が鳴る。

「……まいっか、とりあえず今は早く帰って未来のご飯を食べる事だけ考えよう!!」

 そう一人ごちた響は、思考を切り替えると、未来の手を取り走りだした。


(おわり)
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テーマ : 戦姫絶唱シンフォギア
ジャンル : アニメ・コミック

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プロフィール

タイヤキ

Author:タイヤキ
サークル「前に詰めて下さい」のページです。
『魔法少女リリカルなのは』と『プリキュア』ネタが多いです。

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タイヤキ:SS担当
こじょ :表紙・挿絵担当
てんぷら:ドット絵、その他

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