【雨の日の高町家】
どうも、SS担当タイヤキです。
間に合ったぁ~…
今週は2つUPしようと自分ルールを決めていたのですがギリギリ間に合いました。
梅雨らしいものをと考えていたのですが、梅雨関係ない話になった感が否めません(汗)
結局、なのはさんとフェイトさんがイチャイチャしてるだけの話という…。
というわけで、以下からどうぞ(※百合注意)
間に合ったぁ~…
今週は2つUPしようと自分ルールを決めていたのですがギリギリ間に合いました。
梅雨らしいものをと考えていたのですが、梅雨関係ない話になった感が否めません(汗)
結局、なのはさんとフェイトさんがイチャイチャしてるだけの話という…。
というわけで、以下からどうぞ(※百合注意)
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【雨の日の高町家】
――六月。
季節は梅雨真っ盛りで、連日雨が続いている。
今日は私もフェイトちゃんもお休みで、ヴィヴィオと三人で遊園地に行く予定だったのだが、生憎の空模様のため遊園地は延期することにした。
「よいっ…しょっと」
ドサッと床に置いた物は、ここ数日分溜まっていた洗濯物。連日の雨のせいで、すっかり洗濯物が溜まってしまった。はぁ、となのはは軽くため息をついて洗濯物に手を伸ばした。
「ひゃぁ…! なに?」
半分ほど洗濯物を干し終わった頃、突然何者かが背後から腰に抱き着いてきて、なのはは思わず声を上げる。
驚いて後ろを振り返ると、そこには金糸のような綺麗な髪の女性が、縋るように腰に抱きついている姿が目に入った。
「もー、フェイトちゃん、どうしたの?」
「なのはぁ~…構ってぇ~」
フェイトはそう言いながら、潤んだ瞳をなのはに向ける。
(ぐっ……)
子犬のように甘えてくるフェイトに、なのはの心は大きく揺さぶられた。しかし、教導隊で鍛えた強靭な精神力でぐっと踏み止まると、なのははフェイトのお願いを無視して洗濯物の続きに取り掛かる。
なのはのスルーにフェイトはシュンとうな垂れたものの、すぐに気を取り直してなのはぁ、と甘い声を上げながら、なのはの腰に自分の頬をくっつけてスリスリとアピールを繰り返してきた。
「もー! フェイトちゃん、邪魔!!」
フェイトの執拗に続く誘惑に堪え切れなくなったなのはは、フェイトに向かってガツンと言い放つと、フンッと鼻を鳴らして洗濯カゴを持ってその場を後にした。一人取り残されたフェイトは仕方なくトボトボとリビングへ足を運んだ。
◇
「ヴィヴィオ~…」
――ガバッ。
フェイトはリビングで大人しく本を読んでいるヴィヴィオを発見すると、そーっと近づいて背後から抱きつく。しかし、ヴィヴィオは本を読むことに集中していて、抱きつかれている事に全く気付いていない。
「ヴィヴィオ~…ねぇ、ヴィヴィオ~」
ゆさゆさとヴィヴィオの体を揺する。
ヴィヴィオの集中力は大したもので、ちょっと揺すられたぐらいではビクともしない。フェイトは段々とヴィヴィオを揺する腕に力を入れいった。
「…う~…なに、フェイトママ?」
ようやくフェイトの存在に気づいたヴィヴィオは、読んでいた本が丁度いい所だったのだろうか、嫌そうな顔をしてフェイトの方に顔を向ける。一方のフェイトは、ヴィヴィオの様子を気にも留めずニコニコ顔だ。
「ヴィヴィオ、一緒に遊ぼ♪」
そういえばフェイトママは久しぶりのお休みだったから、今日の遊園地は私よりも楽しみだったのかもしれない。だから中止になってショックなのかな。目をキラキラさせながら甘えてくるフェイトを見て、ヴィヴィオは何となくそうなのかもしれないと思った。
「も~…しょうがないなぁ、じゃあトランプでもする?」
「うん! …やったぁ~」
フェイトが両手を上げて喜ぶ姿に、これじゃどっちが子供か分からないな、とヴィヴィオは思わず苦笑いをした。
なのはは、遠くからそんな二人のやり取りを見て微笑んでいた。
◇
「こ・れ・で、終わりぃ~!」
「えー…また負けちゃった、ヴィヴィオ強い…」
ババ抜きから始まり、大富豪、ブラックジャックといくつもゲームをしたが、現役小学生の方が遊び慣れているせいか、フェイトはどれ一つヴィヴィオに勝つことが出来なかった。
「じゃあ、次は何のゲームする?」
「うー…もう、トランプは終わり。次はオセロにしよう」
「ふーん…、いいの? フェイトママ、また負けちゃうよ?」
「む…、次こそは勝つよ、大丈夫」
連戦連勝のヴィヴィオはニヤニヤ顔だが、一方のフェイトは少し涙目になっているようにも見える。
「なぁに~、二人して面白そうなことしちゃって」
と、そこへ家事を終えたなのはが二人の前に現れる。
「なのは!」
「なのはママ!」
大好きな人の出現に、二人はぱぁっと表情を明るくすると、まるで初めから示し合わせていたかのようにさっと二人の間にスペースを作る。
誘導されるがままに、なのははソファーの空いたスペースに腰を下ろす。
――ちゅっ
「お疲れ様、なのは」
「もー、フェイトちゃん」
フェイトはなのはがソファーに座ったと同時にほっぺにキスをした。
突然のフェイトの行動に、なのはは恥ずかしくはありつつも、頬を伝う柔らかい唇の感触に胸の奥がキュンとなった。
「あー、フェイトママずるい! 私も!」
ちゅっ、と今度は反対の頬からもキスされてしまう。
「もー、何? 二人とも」
二人からの熱烈な歓迎に、なのはは嬉しさのあまり思いっきり緩みきった顔になる。
「「なんでもなーい」」
二人は声を揃えてそう答えると、お互い顔を見合わせてえへへと笑う。二人の幸せそうな笑みになのはは心の中がポカポカと温かくなった。
だからだろうか、自然と言葉が出てきた。
「ごめんね、フェイトちゃん。さっきはちょっと言い過ぎたかも…」
「ううん、私の方こそごめん。今日が凄く楽しみだったから、中止って言われてもどうしても遊びたくなっちゃって…」
「…フェイトママ、ずっとお仕事だったし、やっと取れたお休みだったから…」
フェイトの言葉に、ヴィヴィオがすぐに同調した。
フェイトちゃんのフォローしてるのかな、となのはは愛娘の優しさと成長を感じて嬉しくなる。
「そうだね、…私も本当は今日の遊園地すっごく楽しみにしてたしね。だからフェイトちゃんの気持ちは分かるよ」
「なのはぁー…」
なのはがポンっとフェイトの頭の上に手を置くと、フェイトは泣きそうな瞳でなのはに抱きついた。その様子を見てヴィヴィオは、なのはが怒ってはいないと判断したのだろう、ニコニコ顔でフェイトと同じようになのはに抱きついた。
窓の外を見ると未だに雨が降っていて、今日一日は止みそうにない。
なのはは恋人と娘に抱きつかれながら、こんな日もたまにはいいかも、と心の中で呟いていた。
◇
すぅー、すぅー
「あらら、ヴィヴィオ寝ちゃった」
あの後、三人で取り留めもなくおしゃべりをしていたのだが、いつの間にかヴィヴィオはなのはの膝の上で眠ってしまった。規則正しい寝息が聞こえてくる。
「ホントだ、…ふふっ、可愛い」
そう言うと、フェイトはぷにぷにとヴィヴィオのほっぺを指でつつく。柔らかくてスベスベしているヴィヴィオの頬は、触ると病み付きになりそうなほど気持ちが良い。
頬を緩ませてヴィヴィオの頬っぺたを突いているフェイトの横顔を見ていると、なのははムクムクと悪戯心が湧いてきた。
――ちゅっ
気づけば、なのははフェイトの頬にキスをしていた。
突然の事態にフェイトは驚いてなのはの方を見る。
「…さっきのお返し」
と、なのははペロッと舌を出してイジワルそうな顔をする。
始めはぽかんと口を開けていたフェイトだが、何かに納得したようにクスッと笑うと、
――ちゅっ
今度はなのはの唇にキスをした。
「じゃあ、私もお返し♪」
フェイトの大胆なお返しに、なのははドキドキしてしまって直接本人を見れず俯いてしまった。ちらりと目線を上げると、自分のドキドキが伝染したのか、フェイトも顔を真っ赤にしている。
「…もっと、いっぱいお返しして欲しいなぁ…なんて…」
俯いたままおねだりしてくるなのはが本当に可愛くて、私は衝動のままになのはを抱きしめ、グッと自分の方へ引き寄せた。
――心臓がバクバクとうるさい。
なのはは少し驚いてきゃっと小さく声を漏らすと、上目遣いにこちらの様子を窺っている。クリッとした大きな瞳は少し潤んでいる。
――可愛い。
フェイトはバクバクとうるさい心臓の鼓動を無視して、ゆっくりとなのはの唇にキスをした。
「あっ…ん」
密着している体から伝わる熱に身も心も溶けてしまいそうになりながら、なのははキスをされる度に甘い声を漏らす。
フェイトはその甘い声に魅せられたように、何度も唇を重ねていった。
(おわり)
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【雨の日の高町家】
――六月。
季節は梅雨真っ盛りで、連日雨が続いている。
今日は私もフェイトちゃんもお休みで、ヴィヴィオと三人で遊園地に行く予定だったのだが、生憎の空模様のため遊園地は延期することにした。
「よいっ…しょっと」
ドサッと床に置いた物は、ここ数日分溜まっていた洗濯物。連日の雨のせいで、すっかり洗濯物が溜まってしまった。はぁ、となのはは軽くため息をついて洗濯物に手を伸ばした。
「ひゃぁ…! なに?」
半分ほど洗濯物を干し終わった頃、突然何者かが背後から腰に抱き着いてきて、なのはは思わず声を上げる。
驚いて後ろを振り返ると、そこには金糸のような綺麗な髪の女性が、縋るように腰に抱きついている姿が目に入った。
「もー、フェイトちゃん、どうしたの?」
「なのはぁ~…構ってぇ~」
フェイトはそう言いながら、潤んだ瞳をなのはに向ける。
(ぐっ……)
子犬のように甘えてくるフェイトに、なのはの心は大きく揺さぶられた。しかし、教導隊で鍛えた強靭な精神力でぐっと踏み止まると、なのははフェイトのお願いを無視して洗濯物の続きに取り掛かる。
なのはのスルーにフェイトはシュンとうな垂れたものの、すぐに気を取り直してなのはぁ、と甘い声を上げながら、なのはの腰に自分の頬をくっつけてスリスリとアピールを繰り返してきた。
「もー! フェイトちゃん、邪魔!!」
フェイトの執拗に続く誘惑に堪え切れなくなったなのはは、フェイトに向かってガツンと言い放つと、フンッと鼻を鳴らして洗濯カゴを持ってその場を後にした。一人取り残されたフェイトは仕方なくトボトボとリビングへ足を運んだ。
◇
「ヴィヴィオ~…」
――ガバッ。
フェイトはリビングで大人しく本を読んでいるヴィヴィオを発見すると、そーっと近づいて背後から抱きつく。しかし、ヴィヴィオは本を読むことに集中していて、抱きつかれている事に全く気付いていない。
「ヴィヴィオ~…ねぇ、ヴィヴィオ~」
ゆさゆさとヴィヴィオの体を揺する。
ヴィヴィオの集中力は大したもので、ちょっと揺すられたぐらいではビクともしない。フェイトは段々とヴィヴィオを揺する腕に力を入れいった。
「…う~…なに、フェイトママ?」
ようやくフェイトの存在に気づいたヴィヴィオは、読んでいた本が丁度いい所だったのだろうか、嫌そうな顔をしてフェイトの方に顔を向ける。一方のフェイトは、ヴィヴィオの様子を気にも留めずニコニコ顔だ。
「ヴィヴィオ、一緒に遊ぼ♪」
そういえばフェイトママは久しぶりのお休みだったから、今日の遊園地は私よりも楽しみだったのかもしれない。だから中止になってショックなのかな。目をキラキラさせながら甘えてくるフェイトを見て、ヴィヴィオは何となくそうなのかもしれないと思った。
「も~…しょうがないなぁ、じゃあトランプでもする?」
「うん! …やったぁ~」
フェイトが両手を上げて喜ぶ姿に、これじゃどっちが子供か分からないな、とヴィヴィオは思わず苦笑いをした。
なのはは、遠くからそんな二人のやり取りを見て微笑んでいた。
◇
「こ・れ・で、終わりぃ~!」
「えー…また負けちゃった、ヴィヴィオ強い…」
ババ抜きから始まり、大富豪、ブラックジャックといくつもゲームをしたが、現役小学生の方が遊び慣れているせいか、フェイトはどれ一つヴィヴィオに勝つことが出来なかった。
「じゃあ、次は何のゲームする?」
「うー…もう、トランプは終わり。次はオセロにしよう」
「ふーん…、いいの? フェイトママ、また負けちゃうよ?」
「む…、次こそは勝つよ、大丈夫」
連戦連勝のヴィヴィオはニヤニヤ顔だが、一方のフェイトは少し涙目になっているようにも見える。
「なぁに~、二人して面白そうなことしちゃって」
と、そこへ家事を終えたなのはが二人の前に現れる。
「なのは!」
「なのはママ!」
大好きな人の出現に、二人はぱぁっと表情を明るくすると、まるで初めから示し合わせていたかのようにさっと二人の間にスペースを作る。
誘導されるがままに、なのははソファーの空いたスペースに腰を下ろす。
――ちゅっ
「お疲れ様、なのは」
「もー、フェイトちゃん」
フェイトはなのはがソファーに座ったと同時にほっぺにキスをした。
突然のフェイトの行動に、なのはは恥ずかしくはありつつも、頬を伝う柔らかい唇の感触に胸の奥がキュンとなった。
「あー、フェイトママずるい! 私も!」
ちゅっ、と今度は反対の頬からもキスされてしまう。
「もー、何? 二人とも」
二人からの熱烈な歓迎に、なのはは嬉しさのあまり思いっきり緩みきった顔になる。
「「なんでもなーい」」
二人は声を揃えてそう答えると、お互い顔を見合わせてえへへと笑う。二人の幸せそうな笑みになのはは心の中がポカポカと温かくなった。
だからだろうか、自然と言葉が出てきた。
「ごめんね、フェイトちゃん。さっきはちょっと言い過ぎたかも…」
「ううん、私の方こそごめん。今日が凄く楽しみだったから、中止って言われてもどうしても遊びたくなっちゃって…」
「…フェイトママ、ずっとお仕事だったし、やっと取れたお休みだったから…」
フェイトの言葉に、ヴィヴィオがすぐに同調した。
フェイトちゃんのフォローしてるのかな、となのはは愛娘の優しさと成長を感じて嬉しくなる。
「そうだね、…私も本当は今日の遊園地すっごく楽しみにしてたしね。だからフェイトちゃんの気持ちは分かるよ」
「なのはぁー…」
なのはがポンっとフェイトの頭の上に手を置くと、フェイトは泣きそうな瞳でなのはに抱きついた。その様子を見てヴィヴィオは、なのはが怒ってはいないと判断したのだろう、ニコニコ顔でフェイトと同じようになのはに抱きついた。
窓の外を見ると未だに雨が降っていて、今日一日は止みそうにない。
なのはは恋人と娘に抱きつかれながら、こんな日もたまにはいいかも、と心の中で呟いていた。
◇
すぅー、すぅー
「あらら、ヴィヴィオ寝ちゃった」
あの後、三人で取り留めもなくおしゃべりをしていたのだが、いつの間にかヴィヴィオはなのはの膝の上で眠ってしまった。規則正しい寝息が聞こえてくる。
「ホントだ、…ふふっ、可愛い」
そう言うと、フェイトはぷにぷにとヴィヴィオのほっぺを指でつつく。柔らかくてスベスベしているヴィヴィオの頬は、触ると病み付きになりそうなほど気持ちが良い。
頬を緩ませてヴィヴィオの頬っぺたを突いているフェイトの横顔を見ていると、なのははムクムクと悪戯心が湧いてきた。
――ちゅっ
気づけば、なのははフェイトの頬にキスをしていた。
突然の事態にフェイトは驚いてなのはの方を見る。
「…さっきのお返し」
と、なのははペロッと舌を出してイジワルそうな顔をする。
始めはぽかんと口を開けていたフェイトだが、何かに納得したようにクスッと笑うと、
――ちゅっ
今度はなのはの唇にキスをした。
「じゃあ、私もお返し♪」
フェイトの大胆なお返しに、なのははドキドキしてしまって直接本人を見れず俯いてしまった。ちらりと目線を上げると、自分のドキドキが伝染したのか、フェイトも顔を真っ赤にしている。
「…もっと、いっぱいお返しして欲しいなぁ…なんて…」
俯いたままおねだりしてくるなのはが本当に可愛くて、私は衝動のままになのはを抱きしめ、グッと自分の方へ引き寄せた。
――心臓がバクバクとうるさい。
なのはは少し驚いてきゃっと小さく声を漏らすと、上目遣いにこちらの様子を窺っている。クリッとした大きな瞳は少し潤んでいる。
――可愛い。
フェイトはバクバクとうるさい心臓の鼓動を無視して、ゆっくりとなのはの唇にキスをした。
「あっ…ん」
密着している体から伝わる熱に身も心も溶けてしまいそうになりながら、なのははキスをされる度に甘い声を漏らす。
フェイトはその甘い声に魅せられたように、何度も唇を重ねていった。
(おわり)
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テーマ : 魔法少女リリカルなのは
ジャンル : アニメ・コミック