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【夏休みももうすぐ終わり!】

どうも、SS担当タイヤキです。

高校生までの方は夏休み終わりましたね!
大学生はまだ夏休み中でしょうか。

少なくとも、小学校はもう夏休み終わっちゃってると思いますが、
SSは夏休み最終日の話になります。
……今回は百合って感じではなくなってしまいました。


はやてちゃんが学校復帰直後ぐらいに、こんなドジしててくれたら可愛いなと思いつつ……
そんなことしなくても十分可愛いですけどね!!(キモイ


因みにみなさん夏休みの宿題は、前半派?後半派?どちらでしょうか


私は、全部はやらない派だったので(オイ
ちゃんと終わらせる人は凄いといつも思ってます!


では、以下からどうぞ
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【夏休みももうすぐ終わり!】
 
「いやぁ~、今日も暑いなぁ……」
 
「そうね」
 
「ホンマ、こう暑いとプールとか行きたくなるなぁ」
 
「……そうね」
 
 はやては笑顔を作って、目の前で腕を組んで仁王立ちしているアリサに話し掛ける。アリサの態度はそっけないを通り越して、少し冷たい。
 
 夏休み最終日、今日は皆でアリサの家に集まってのお茶会だ。しかし、ワイワイと楽しい雰囲気は息をひそめ、なぜか皆、はやての周りをぐるりと取り囲んでいる。
 
「はぁ、それにしても今日で夏休みも終わりやと思うと、何か寂しいなぁ」
 
 はやては一人ごちながら、チラリと視線を横に動かす。一行ははやての言動に全く動じる様子もなく、アリサに倣って仁王立ちをしている……。
 はやては諦めて軽くため息をつくと、机の上に目をやる。そこには惚れ惚れするほど綺麗なノートが広げられている。無言のプレッシャーを頭上から浴びつつ、はやてはまっさらなノートに答えを書き込み始めた――。
 
 闇の書の事件から半年、学校に復帰してから初めての夏休み。友達や家族と過ごす夏休みは本当に楽しくて、あっという間に最終日になってしまった。
 なので、今ノートが真っ白だったとしてもそれは仕方のないことだと、はやては自分に言い聞かせていた。
 決して、夏休みの宿題を全部終わらせるとか、都市伝説やと思ってた――なんてことはない。
 
「はやて、手が止まってるわよ」
 
 物思いに耽っていると、アリサからピシャリと声が飛ぶ。
 
「き、気のせいちゃうかな……」
 
 自分でも苦しいと分かる言い訳をしながら、はやては再び机に向かう。
 カリカリと鉛筆の音だけが響く中、ずっと学校休んでいた自分が難なく問題を解けるのは目の前の友人たちのおかげやな、とそっと心の中で感謝した。
 
 そんなこんなで、そろそろ一時間が過ぎようとした頃、はやては再びアリサに話し掛ける。
 
「あ、あの~……」
 
「何、はやて?」
 
「いや~……ずっと立ってるのもしんどいんちゃうかなって?」
 
「そう? 私は平気だけど……?」
 
 そう言って、アリサは他の三人の方を向く。よく見ると三人とも平気そうな顔をしている……いや、つらそうにしている人影が一つ。
 
「なのはちゃん、つらそうやけど大丈夫?」
 
「え? う、うん。大丈夫だよ、はやてちゃん!」
 
 超小学生級の運動能力を持つすずかやフェイト、根性の座り方が半端ないアリサと違い、魔法以外は至って普通の小学生であるなのはには、長時間立ちっぱなしという状況はやはり辛いものがあるらしい。
 
「いや、でもかなり辛そうやで」
 
「大丈夫! これもはやてちゃんの為だから!!」
 
 なのはのキラキラとした目に、はやては罪悪感で胸がズキズキと痛んだ。
 
 
 更に三十分程経過した頃、流石に限界が近いようで、なのはは体をゆらゆらと揺らし始め、見兼ねたアリサが休憩するように命令していた。
 最初は渋っていたなのはだが、フェイトの説得には素直に応じで、今は少し離れたソファーに座っている。
 
 プレッシャーが四人から三人に減って、急に気持ちが軽くなった途端、はやての心に住まう小さな悪魔が囁きかけてきた。その声に促されるように、さっと視線だけで周囲を確認する。
 はやてはその一瞬で標的を定めると、強めの口調で話しかけた。
 
「フェイトちゃん! なんか辛そうやで?」
 
「え?」
 
 急に話し掛けられたフェイトは驚いて、キョロキョロと周りを確認する。自分に話し掛けられたのだと、理解するのに少々時間を要した。
 
「……そ、そんなことないよ?」
 
 全く身に覚えのない事を言われ、フェイトはアタフタと慌てて否定する。はやてはその様子をニヤリと口を歪ませながら眺める。
 
「いや~、フェイトちゃん、ちょっと顔色悪いで?」
 
「え? え?」
 
 はやての言葉にフェイトは増々混乱して、アリサに助けを求める。アリサはチラリとフェイトを見ると、大きくため息をついてはやてに一言。
 
「全く、いーからさっさと宿題しなさい!」
 
 ビシッときつく言い放てれたアリサの言葉に、はやては首をすぼめるが、その表情に反省の色はなく、くるりとフェイトの方へ向き直る。
 はやての感情を押し殺した瞳が向けられて、フェイトは更にタジタジになる。そんなフェイトの様子が可笑しくて、はやては無言の圧力を加え続ける。
 
「ア、ソウヤ、フェイトチャン」
 
 はやては何かを思いついたのか、おもむろにフェイトへ語りかける。その口調がなぜかカタコト言葉になっていて、フェイトは恐ろしそうにビクビク震えている。
 
「な、何? はやて……」
 
「いや、私手相見れんねん、手貸して?」
 
「――――――――うん」
 
 はやての誘導に、たっぷり迷ってからフェイトは恐る恐る手を差し出す。はやては、驚かさないようにそっとその手を掴むと、真剣な面持ちで手相を見始める。
 
「ほほぅ……これは、これは。」
 
 フェイトの手相を見ながら、はやてはもっともらしく頷く。その様子に、フェイトは緊張した面持ちでゴクリと喉を鳴らす。はやてはチラリとなのはの方を見ると、予想通り頬を膨らませている姿が目に入った。
 
「フェイトちゃん!」
 
「は、はい!」
 
「フェイトちゃんは、今後モテモテの人生が待ってるで!」
 
「……?」
 
 はやての答えがあまりに想定外だったらしいフェイトは、その言葉の意味を理解できずにキョトンとしている。
 
「まー、フェイトちゃん美人やし、色んな人に声かけられるやろね~」
 
 ワザとらしく声のボリュームを上げて、チラリとなのはの方を見ると、なのはは落ち着きなくソワソワしている。
 
「そ、そんなことないと思うけど……」
 
 予想通りの謙遜した回答に、アリサがすぐに反応した。
 
「ま、そうかもね。確かに美人だし……でも、それじゃ占いとは言えないでしょ」
 
 アリサの言葉に、フェイトは恥ずかしそうに頬を赤く染めて俯いてしまう。
 
「だめ――――!!」
 
「なのは!?」
 
 なのはの突進に、はやては握っていた手を振りほどかれる。なのははそのままぎゅーっとフェイトの銅のあたりを掴んでいて離れる様子はない。
 
「どうしたの、なのは?」
 
「…………。」
 
 フェイトの声に、なのははお腹に頭をこすり付けてフルフルと首を振っている。フェイトはその様子を愛おしそうに見下ろしている。
 
「なのは、ちっちゃい子みたい」
 
 フェイトもなのはから離れる素振りも見せずくすくすと笑う。
 
 突然二人の世界に入ってしまったなのはとフェイトに、取り残される形となったアリサとはやてはあんぐりと口を開けて眺めていたが、正気に戻ると二人を視界の隅に追いやった。
 
「ま、さっきのは占いでも何でもないじゃない」
 
 アリサは強引に話を元に戻すと、ずいっとはやての方に自分の手を差し出した。
 
「本当に手相占いが出来るかどうか、私が判断してあげる」
 
 そういうとニッと笑みを浮かべる。アリサも一般の小学生女子の例に漏れず占いが好きなのだろう。キラキラと輝いている瞳を隠しきれていない。
 
「ん~、そんな事言って、後悔しても知らへんで」
 
 はやても、アリサの笑顔につられてニッと笑うと、目線を下に落とす。
 
「おー!」
 
「なになに? どうなの??」
 
 はやてのリアクションに、アリサは身を乗り出して結果を待つ。
 
「……流石はアリサちゃん。将来、持ち前の知性で、有名人になれるみたいや」
 
「へぇー……ま、あんまり信じてないけど」
 
 はやてから告げられた結果が、予想以上に良いものだったせいか、アリサは緩んだ頬を戻せずにいる。
 まんざらでもない様子のアリサに、はやては続ける。
 
「あー……でも、残念やなぁ、アリサちゃん……」
 
「な、何よ?」
 
 はやての不吉な前フリに、アリサは先程までのニヤニヤ顔から一変、不安そうな表情に変わる。
 
「いやー……ホンマ、残念やわぁ……」
 
「何よ……、は、早く言いなさいよ!」
 
 不安を掻き立てられて声が上ずっているアリサの目を見て、はやては真剣な表情で口を開く。
 
「アリサちゃん……おっぱいは大きくならんみたいや……」
 
「へ?」
 
「もしかしたら、今と変わらへんかもしれん……」
 
「はあ……?」
 
「アリサちゃん! おっぱいこのまんまかも知れへんねんで!?」
 
「い、いいわよ別にそれくらい」
 
「アリサちゃんのアホ――――――!」
 
 アリサの呆れたような表情に、はやては鋭い叫び声をあげる。 
 
「ええか、アリサちゃん、このままじゃ将来、絶対後悔するで。でも今手を打てば回避できるんや!」
 
「……どうするのよ?」
 
「”おっぱい”と大きな声で叫ぶことで、おっぱいの神様をここへ呼ぶんや!」
 
「へ!?」
 
「ほら、アリサちゃん! ”おっぱい”……はい!」
 
「お、おっぱい……」
 
 はやての有無を言わせぬ圧力に気圧されて、アリサは恥ずかしさしそうに小さく呟く。
 
「声が小さい! ”おっぱい!”、はい!」
 
 しかし、容赦のないはやての指摘に、今度は色々な意味で力を振り絞って声を上げる。
 
「お、おっぱい!」
 
「よっしゃ、続けていくで! おっぱい!」
 
「おっぱい!」
 
「おっぱい!」

「おっぱい!!」
 
「おっぱい!…………うぅ」
 
 しばらくは持ち前の精神力で耐えていたアリサだが、流石に恥ずかしさが限界に達したのか、
 
「はやてのアホ――――――!!」
 
 といって走り去って行ってしまった。
 ついに、はやてを見張る番人は一人になり、このままの勢いで攻めていこうとすずかの方に体を向ける。
 
「―――――!?」
 
 すると、はやては胃の底に重しを乗せられたような感覚に陥った。この強大なプレッシャーがどこから来ているのか分からず、はやては辺りを見渡す。
 しかし、目の前でニコニコといつもと変わらぬ笑顔のすずか以外に人影はなく、必然的に犯人はすずかという事になるが、とても信じられない。
 はやてがそんな事をグルグルと考えていると、すずかはゆったりした動作ではやての傍まで近づくと――。
 
「はやてちゃん、あんまりアリサちゃんをからかっちゃダメだよ」
 
 ――ズシン。その言葉と同時にはやては信じられない程の重量を両肩に感じて、机に突っ伏してしまいそうになった。
 
(すずかちゃんだけは、何があっても逆らわんとこ……)
 
 はやては、そう思いながらアリサの後を追うすずかの後姿を眺めていた。
 
 
 
 結局、見張り役が全員居なくなった机で、はやては恐怖のあまり大人しく宿題をしていた。

「ねー、フェイトちゃん、私のこと好き?」

「うん、好きだよ、なのは」

「ホント?」

「うん、ホント」

「えへへ……」

「なのはは? 私のこと好き?」

「うん! だーい好きだよ、フェイトちゃん!!」

 きゃっきゃっとはしゃぐ二人の会話を罰ゲームのように聞きながら、はやては鉛筆を動かしていた……。
  
 
 
   ◇おまけ
 
 
「そうですか、それははやてちゃん、大変でしたね」
 
 アリサ邸からの帰り道、無事に宿題を終わらせたはやては迎えに来てくれたシグナムとシャマルに先ほどの出来事について話していた。
 シャマルの相槌を打つ声は、湖の騎士という名の通り優しくて、はやてはすーっと心が澄んでいく感覚を味わっていた。
 
「まぁ、次からはこんな事にならないように、私達も主をサポート致します」
 
 シャマルの言葉に同調するようにピシッとした声で、シグナムもはやてをフォローする。
 
「ありがとう、シグナム。でも、そうならんように頑張るよ」
 
 はやては後ろを振り向いて、車椅子を押しているシグナムに話し掛ける。目を合わせると、いつも彼女たちから一杯の愛情が伝わってくる。それが嬉しくて、はやては自然と頬を綻ばせる。
 
「まぁ、今回勉強の仕方っちゅーんは分かったから、今後は大丈夫やと思うし」
 
「そうですか、でも、無理しちゃダメですよ」
 
「分かってるって♪」
 
 少し心配そうな顔を向けているシャマルに、はやてはありったけの笑顔で応じた。
 
 
 少しだけ涼しくなってきた夕暮れの中、三人はゆっくりと帰っていく。影を伸ばしながらゆっくりとゆっくりと――――。
 
 
(おわり)
 
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テーマ : 魔法少女リリカルなのは
ジャンル : アニメ・コミック

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Author:タイヤキ
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