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【告知】リリマジ16お品書き の34

どうも、SS担当タイヤキです。

来週の「リリマジ16」ですが、無事、新刊用意できそうです!
スペースは「の34」になります。

そして、新刊の内容は「SS」と「四コマ」の二部構成になります。

『SSに関しては、注意事項があります!!』

今回、SSは新規ストーリーを書かせて頂いているのですが、その中身は『前編』のみとなります。
後編は、次のイベントで……とか考えています。……すみませんm(_ _)m


そして、表紙の公開許可が取れたので、どどんと公開!!
併せて、SSも少しだけ公開します!(「続きを読む」からどうぞ)

リリマジ16表紙


【ボクからキミへ(前編)】


「――友達になりたいんだ」


 それは魔法の言葉。あの事件から一年経った今でも、その言葉を思い出す度、私の心を温かく包んでくれる……。


 初めてそれを言われた時、私は雲の隙間から差し込む光に照らされたなのはをぼんやりと眺めているだけだった。
 当時の私は母親の望みを叶えるため、右も左も分からぬ土地で必死に駆けずり回っていた。だから、なのはの声が私に届くことは無かった。それでもなのはは諦めることなく、何度も何度も私の名前を呼んでくれて……。
 なのはの温かい手に助けられて、私はなのはと友達になった。そして今、私達は同じ学校に通っている――――。


   ◇


「フェイト、またボーっとして、ほら、早く次の授業に行くわよ」

 フェイトが顔を上げると、そこには金髪の美しい少女が立っていた。シャンと伸ばした背筋に、力強い光を宿した瞳は、その少女がリーダー的存在であることを証明しているかのようだ。

「アリサ。……あっ、そっか、次は音楽室だっけ?」

「そうよ! ……本当に、フェイトは見た目はしっかりしてるのに、意外と抜けてるわよね……」

 はぁ、とため息をつきながらアリサは独り言のようにぼやく。

「まぁまぁ、アリサちゃん、落ち着いて。フェイトちゃんにも色々と思う所があるんだよ、ね?」

 黒髪の少女にそう問いかけられて、フェイトは小さく頷く。いつも、カリカリと怒るアリサを宥めるのが、すずかの役割になっている。その柔らかい笑顔が作り出すふんわりとした雰囲気が、フェイトは好きだった。

「フェイトちゃん、何か困ったことでもあったの?」

 すずかの笑顔に見惚れていると、突然逆方向からなのはに聞かれ、少しだけ驚いて振り向く。
 なのはは、フェイトの手を優しく包み込こむように握って、少し不安そうに大きな瞳をこちらへ向けている。
握られた手から伝わってくる体温が、何だかくすぐったくて、フェイトはドキドキしながら大きく首を横に振る。

「ううん、何でもないんだ。ちょっと昔の事を思い出してただけだから……」

「みんなぁー、はよ行かな、授業に遅れるよぉー」
 なのはは、一瞬迷った様子だったが、その迷いを打ち払うように小さく頭を振ると、いつもの優しい顔に戻ると、

「行こ、フェイトちゃん♪」

 そう言って、なのははフェイトの手を引っ張った。


   ◇


~~中略~~

「フェイトちゃん、また考え事?」

 隣を歩くなのはに突然話しかけられたフェイトは慌てて顔を上げる。

「あ、ううん。何でもないよ」

「ほんと? もしかして熱があるとか……」

 フェイトちゃんはすぐ無理するから、とブツブツ言いながらなのははフェイトの額に手を置いて確かめる。油断していたフェイトは柔らかいなのはの手の感触を額に感じ、心臓が飛び跳ねそうになる。

「だ、大丈夫だよ、なのは」

 一緒の学校へ通うようになって気づいた事だが、なのはは意外とスキンシップが多い。それは嬉しい事だけど、スキンシップが少し苦手なフェイトはなのはに触られる度に緊張してしまう。

「うーん……確かに、熱はなさそうだけど……」

 そう言いながらも、一向に手を額から動かそうとしないなのはに、フェイトは何だか少し恥ずかしくなってモジモジと自分の手を弄り始める。

「……ちょっと、なのはやはやてと初めて会った時の事を思い出してただけだから……」

 なおも恥ずかしそうに手を弄るフェイトに、なのはは目を輝かせながら、質問を重ねた。

「ねぇ、フェイトちゃん! 私って最初どんな印象だった?」

「え……と、怒らないで聞いて欲しいんだけど……最初は、あまり意識してなかったというか、その、お母さんの事で頭が一杯で……」

 フェイトは申し訳なさそうな顔で、なのはの質問に答える。その話を聞いていた周囲の人たちからも少し気まずい空気が流れるが、当のなのははというと、特に動じる様子もなく、予想通りという表情を浮かべている。

「そっか、残念……ね、じゃあ今は?」

 その質問に周囲がざわつく。なのはは最初からこの流れに持って行くつもりだったのだと、アリサ達は今になって気付かされる。

「え……えっと……それは言わないとダメ?」

「フェイトちゃんがなのはの事どう思っているか、聞かせて欲しいな♪」

 余程恥ずかしいのか、えっとその、と中々言葉にならないフェイトに、逃がさないと言わんばかりの笑顔を向けるなのは。未だなのはの手はフェイトのおでこに添えられたままだ。アリサはそんな二人を見て、ワナワナと肩を震わせ始める。


「――――ふん!」


 突然、力のこもった掛け声と共に鋭い風切音がフェイトの前を横切った。
なのはは辛うじて振り下ろされた手刀を躱し、フェイトの背後へと隠れる。

「ア、アリサちゃん、危ないよー」

「全く、そうやってアンタは隙あればベタベタと……なのは!」

 アリサがチクチクと文句を言っている隙に、フェイトの手を掴もうとしていたなのはは、アリサの叫び声と同時にさっと伸ばした手を背中に隠す。フェイトはフェイトで、ピーンと手を伸ばして体を硬直させていた。

「ほら、アリサちゃんが大声だすから、フェイトちゃん怯えてるじゃん」

「……そ、れ、は、アンタのせいよ――――!!」

 アリサの再三にわたる叫び声をきっかけに、なのはとアリサの追いかけっこが始まる。
 フェイトは二人の様子を眩しそうに目を細めて眺めながら、このキラキラと輝く時間がずっと続いて欲しいと願っていた。

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と、こんな感じで、前編・後編を通して「なのフェイの成長していく過程」的なモノになります。

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テーマ : 魔法少女リリカルなのは
ジャンル : アニメ・コミック

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プロフィール

タイヤキ

Author:タイヤキ
サークル「前に詰めて下さい」のページです。
『魔法少女リリカルなのは』と『プリキュア』ネタが多いです。

【メンバ―】
タイヤキ:SS担当
こじょ :表紙・挿絵担当
てんぷら:ドット絵、その他

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