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【ポッキーの日】

どうも、SS担当タイヤキです。

…………思いっきり、時期を外していますが察して下さい(土下座)

どうして、10日に書き始めて11日に間に合うと思ったのか、
当時の自分を問い詰めたい……(バンバン

一週間遅れましたが、とりあえずは書けたのでアップします……。
設定は中学生のなのフェイになります。

でも、中学の頃になのはとフェイトはこんなに純粋じゃなくて、
もっと乱れた生活してたんだろうなーという気がします(笑


では、以下からどうぞ(※百合注意)

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【ポッキーの日】
 
 風になびく長く綺麗な金色の髪。
 透き通るような白い肌。
 高く整った鼻、吸い込まれそうな紅く大きな瞳。
 
 なのはは目の前に座っている少女に見惚れていた。
 その少女の薄いピンクの唇が動く度、なのはの心は小さく跳ねる。
 あの唇はきっと柔らかくて、指で触れれば指先から溶けていくに違いない、となのははありもしない事を妄想する。その柔らかさは、小学生の頃によく繋いでいた彼女の手よりも柔らかいのだろうかと、そんな事ばかり考えてしまって目が離せないでいた。
 
「なのは? ……なのは?」
 
「……」
 
「……なのは!」
 
「──わ!?」
 
 物思いに耽っていたなのはは、目の前の少女が何度も自分の名前を呼んでいる事に気づかず、大声で呼ばれて思わず声を上げた。
 
「な、何、フェイトちゃん?」
 
 唇を見つめていた事がバレないように、なのはは出来るだけ平常心を装いながらフェイトに聞き返す。
 
「もー、やっぱり聞いてなかったんだ」
 
 フェイトは左側の頬を膨らまして、拗ねたような表情を見せる。その表情が可愛くて、にやけそうになる面をなのはは懸命に堪えていた。
 
「ご、ごめん、フェイトちゃん……」
 
 申し訳なさそうに、なのははフェイトに謝とフェイトは、軽くため息をつくて、
 
「もー、仕方ないなー……」
 
 とすぐに許してくれた。
 そんなフェイトがやっぱり可愛くて、なのはは増々頬が緩みそうになった。
 
「あのね、どうしてなのは、今日はポッキーばかり食べてるの?」
 
「────え?」
 
 フェイトの可愛さに心奪われて、またしても質問を聞き逃してしまったなのはは、自身の軽率な行動を軽く呪った。
 流石にもう一度聞き直す訳にもいかず、えっと、と迷うフリをしながらチラリと隣にいるはやてに視線を向けて、アイコンタクトで助け船を要請する。
 はやてはその視線に目ざとく気づくと、分かりやすくため息をついた。
 
「今日、11月11日はポッキーの日やねん、フェイトちゃん」
 
「ポッキーの日?」
 
「そ、単純にポッキーが数字の1に似てるからってだけなんやけどね」
 
 と、はやては苦笑いしながらフェイトの質問に答える。
 フェイトは「ふーん」とつまらなそうに答えると、なのはの手に握られている食べかけのポッキーを再度見る。確かに数字の『1』に似ているが、それはポッキーだけに限らないのではないかと、フェイトは少し腑に落ちない表情を浮かべている。
 
「あー……まぁ、ポッキーやなくても、スティック状のお菓子は一杯あんねんけどな、言い出しっぺがポッキーやったからってだけで……」
 
 フェイトの表情を読み取って、はやては言葉に困りながらそれっぽい事を口にする。別にはやてが悪い訳でもないのに、その言葉はどこか言い訳がましく聞こえた。
 
「でも、ポッキーが安くなるから良いよね」
 
 と、なのはは手に持っている物とは別にカバンの中に入れてあるポッキーを指差しながらはやてをフォローする。その行動が功を奏したのか、フェイトはなのはの言葉で何かを納得したようだった。
 
「そっか、それで今日はそんなに沢山ポッキーがあるんだね?」
 
 フェイトは微笑みながら、なのはに問いかける。
 
「にゃははは……」
 
 なのはは自身の行動の浅ましさを感じて恥ずかしくなってしまって、フェイトの質問を苦笑いで誤魔化してした。
 
「それにしても、なのはちゃん、ぎょうさん買ったなぁ」
 
 感心した口調ではやてが追い討ちをかけてくると、なのはは増々恥ずかしくなって、後頭部を掻きながら「安かったからね」とだけ答える。
 すると二人は、面白そうにニヤニヤした表情を浮かべてこちらを見つめてきた。そんな状況になのはは声を出す事さえできなくなって、ポッキーを両手で握ると、小動物のようにそれを口に咥えた。
 
「……ねぇ、なのは、私にも一つ頂戴」
 
「え、あ、うん、いいよ」
 
 脈略もなく突然フェイトにお願いされて、なのはは慌ててポッキーが入っている箱を手にすると「はい」とフェェイトの方に差し出した。
 
「ありがとう……♪」
 
 なのはの承諾を貰ったフェイトは、しかし箱の方には目もくれず、パシッとなのはの手を掴むとグイッと自分の方に引き寄せた。予想外の出来事に、なのはは手と一緒に体まで引っ張られてしまう。
 突然アップになったフェイトの顔に、なのはの心臓は一気に跳ね上がった。
 
 ────パキッ
 
「フ、フフ……フェ、フェイトちゃん……か、かか……」
 
 クッキー特有の乾いた音に、なのはは何が起こったのかを理解して、口をパクパクと動かすが、言葉を上手く紡ぐことができない。フェイトの顔を見ると、満足気な笑みを浮かべて、こちらの様子を窺う様に挑発的な視線を向けている。
 
(ど、どどど、どうしよう~~~~)
 
 フェイトの視線に、なのはの心臓は暴走を始めて、顔がどんどん赤くなっていく。それでも視線を逸らす事ができず、顔を俯かせつつも上目遣いにフェイトの方を見つめ続ける。
 
「……どうしたの、なのは? ポッキー食べないの?」
 
 フェイトの口調にどこか艶めかしさを感じたなのはは、思わず息が詰まりそうになった。
 
「……………………うん」
 
 辛うじてそれだけ応えると、なのはは視線を下にずらし、自分の手にあるポッキーをジッと見つめる。
 意識すればするほど、胸の鼓動は早くなって、今にも他の人に聞こえそうなほど、うるさく鳴っている。
 
「……なのは」
 
 ポッキーを見つめたまま固まっているなのはに対し、促すようにフェイトは優しく声をかける。
 耳をくすぐるその声は、まるで麻酔のようになのはの全身を麻痺させていく。チラリと上目遣いにフェイトを見ると、綺麗な紅い瞳が優しく揺らいでいて、目が合うと魔法にかかったようになのはは何も考えられなくなった。
 
 ぱく。
 
 少しだけ流れた静寂の後、なのはは手にしていたポッキーを口に咥える。さっきまで食べていた物と同じはずなのに、今口の中にあるポッキーは驚くほど甘かった。
 そして、それはまるで媚薬のようになのはの頭をジンジンと痺れさせていき、やがてそれは全身に広がり、体中が喜びに震えるような感覚に変わる。
 
(これって──────関節キスだよね?)
 
 なのはは真っ赤になった顔を隠すことも忘れて、そんな事を考える。フェイトの表情がさらに満足気なものに変わったように見えて、なのはは胸の奥底に締まってある淡い想いが溢れ出しそうになった。
 
「あー、すずかちゃんとアリサちゃん、遅いなぁ~……」
 
 取り残されたはやては、これ見よがしに大きな声を上げて、二人の世界を創っているなのはとフェイトに、遠回しながら注意を促した──────。
 
 
 
 
 その後、すずかとアリサが教室に戻ってきたが、なぜかこちらもアリサが顔を真っ赤に染めていて、顔が赤いなのはとアリサのせいで、しばらくの間、五人の中に微妙な空気が流れていたとか、いなかったとか……。
 
 
 
(おわり)
 
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ジャンル : アニメ・コミック

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Author:タイヤキ
サークル「前に詰めて下さい」のページです。
『魔法少女リリカルなのは』と『プリキュア』ネタが多いです。

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こじょ :表紙・挿絵担当
てんぷら:ドット絵、その他

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